住宅診断の事例

中古住宅診断で不具合を発見した事例

床下診断で発見した不具合(シロアリ被害)

・床下診断でシロアリ被害が発見されました。
シロアリは建物の構造躯体を著しく弱体化させ、寿命を縮めてしまう天敵とも言うべき存在です。
木材の外部まで到達する頃には、木材内部はボロボロになっていることがほとんどです。中古住宅を購入して数年経過した頃に気がついても手遅れなんてことも想定できます。中古住宅の契約前に正確に把握するべきポイントです。シロアリの存在を確認する方法の一つに蟻道を見つける方法があります。

蟻道とは?なんて読むの?

シロアリは外気や光を嫌う生き物です。そのため地表を歩いて移動することはありません。
黒アリとは全く違う性質の生き物です。シロアリは餌を探すために地中を移動しています。
そして、住宅に到達したシロアリは地中の中から建物に使用されている木材を目掛けて地中から地表に上がってきます。そして、基礎部分や柱を移動するために『蟻道』と呼ばれるトンネルを作ります。『蟻道』は、「ぎどう」と読みます。そのままの意味でアリの道です。
床下を診断して基礎や木部にできた茶色い土のトンネルは、ほぼ間違いなく蟻道でしょう。

蟻道

住宅診断で発見した不具合 シロアリ被害

 

蟻道は土壌、木材のカスにシロアリの排泄物、分泌物をセメントのように塗り固めて作ります。床下の基礎や木材に沿うように直接、蟻道を作るので、トンネルの通り道の形は半円形となります。
蟻道を通ることで外敵から攻撃されることなく建物を食害できる状態になっています。
蟻道がある家は食害が発生していると考えるべきです。またそのまま気づかないで放置しているとその被害は拡大する一方です。羽アリやシロアリを目にするようになった頃には、すでに繁殖が進行していて被害は拡大していると考えられます。

 

代表一級建築士 大和久
代表一級建築士 大和久

中古住宅購入で注意するべき項目の優先順位の上位にあるのが、シロアリ被害です。海外の事例などでは、販売業者のインスペクションで多く隠蔽されていて業者癒着で社会問題にもなったポイントです。中古住宅の契約前に正確な状態が確認できて、その時点での適切な対処方法がわかった上で中古住宅購入を決めることが望ましいのではないでしょうか。

屋根裏で発見した不具合(雨漏れ跡)

代表一級建築士 大和久
代表一級建築士 大和久

中古住宅診断で雨漏れ跡が発見されたケースです。
雨漏れは確実な原因を確かめるのは難しい事が多いので、専門的な調査が必要になる場合もあります。
雨漏れの原因箇所を確かめる方法はいくつかありますが、比較的容易な方法としては、雨の日に天井裏にあがって雨漏れ箇所を探すことです。
その場所がわかったら、その場所の屋根瓦を剥ぎ取りそれより上に 瓦が割れているか欠損しているか或は瓦の下の防水紙(ルーフィング)が破けていないか調べます。
水は上から下に流れますが、斜め下にも流れます。
雨漏れの原因が、濡れている場所の真上とは限りません
家がわずかにでも傾いていれば 水は必ず低いほうへ移動します
屋根の野地板の濡れている部分の一番高い位置が雨漏り箇所の可能性があります。
雨漏れの原因がわかったら、部分的な修繕で対応可能なのかを見極める必要がありますが、工務店などに依頼したケースでは、必要以上の工事になり、数十万円と高額な費用の工事になってしまうケースが多いので注意が必要です。

透湿防水シート施工不良

代表一級建築士 大和久
代表一級建築士 大和久

透湿防水シートの役割は、建物外からの水分を遮断して、内部の湿度は外へ排出する優れた機能の役割を担っています。
施工不良では、建物内部の結露が排出されずに内部に溜まってしまいますので、シロアリやカビ、腐朽、耐震性の低下などの要因になりそのままの状態で気が付かずに放置していると、
・高額な修繕費用が生じる。
・建物の耐久年数を低下させる。
こんなことになってしまいます。
近年の建物は、高気密住宅が増えているので透湿防水シートの施工不良の有無を調査することは中古住宅購入前の大きなポイントです。

 

建物基礎クラック(ひび割れ)

クラックスケールの数値では0.80

こちらのクラックスケールの数値では0.40

 

コメント

代表一級建築士 大和久
代表一級建築士 大和久

基礎にクラックを発見しました。
クラックの原因を考えると、地盤沈下などの不具合による可能性も考えられます。基礎部分の補強のみで事足りるのか。または、地盤沈下が生じているのか。
さらに詳しく調査する必要があります。地盤沈下が原因で発生したクラックならば、中古住宅購入した後、数年経過してから気づいても手遅れです。そこからは直すすべはありません。

外壁・サイディング目地の剥離

コメント

代表一級建築士 大和久
代表一級建築士 大和久

外壁サイディングの目地部分のコーキングが剥離を起こしています。原因として考えられることは、経年劣化によるもの若しくは施工不良の原因によるものの2点が考えられます。施工不良のケースでは、コーキング施工時に下地材のプライマーが十分に塗布されていなかった場合、年数が経過していなくともコーキングは剥離を起こしてしまいます。このままの状態では、内部に浸水したりサイディングの破損に起因してしまいます。中古住宅の契約時には外壁のメンテナンスを含めた検討が必要でしょう。